こんにちは。岡田です。
先日、柔道整復師の方から、「整骨院や接骨院ではなく、保険適用外のサロンとして独立開業したいけれど、何をすればいいかわからない・・」
という相談を受けたので、その備忘録としてアドバイスしたことを書いておきます。
柔道整復師が独立開業するには、ざっくり2つの道があります。
1つは、柔道整復師として、保険適用業務も含めて施術を行う整骨院や接骨院を開業する場合。
2つ目は、柔道整復師としての経験を生かしつつ、保険適用業務は行わない整体サロンやリラクゼーションサロンなどを開業する場合。
今回書くのは、2つ目の整体サロンやリラクゼーションサロンなどを開業する場合についてです。
柔道整復師だけでなく、鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師など、国会資格をもつ人にもお役に立てばうれしいです。
柔道整復師の現状と未来
柔道整復師は、柔道整復という手技を行える国家資格をもつ人のこと。
打撲、捻挫、脱臼および骨折などの各種損傷に対して、外科的手術や投薬といった医療的手技を使用せずに、その回復を図ることを目的に施術を行う。柔道整復師法改正後は、医業類似行為に分類され、法定4種の医業類似行為(あん摩・はり・きゅう・柔道整復)の1つである。
柔道整復師として独立する場合は、接骨院、整骨院という名称でを開業することが多く、外科や整形外科で雇用されて働く人もいます。
接骨院の業務は、打撲、捻挫、脱臼および骨折などの各種損傷に対して、外科的手術や投薬といった医療的手技を使用せずに、「施術」を用いてその回復を図る代替医療・医療類似行為。
ただし、骨折・脱臼については、医師の事前診察が必要とされ、診察後に施術の同意が柔道整復師に提示される形態となる。
医科とは違って、健康保険の該当となる範囲が狭い。具体的には保険給付の対象となる疾病は、「外傷性の骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷(肉離れなど)のうち、急性または亜急性の疾病」に限られる。慢性期の状態や、肩こり、慢性筋肉疲労、下肢の痺れ、リウマチなどの非外傷性疾病は保険給付の対象とはならない。また交通事故の後遺症や、脳疾患後遺症、神経痛、長期間改善の見られない長期の施術なども同様に健康保険は使用できない。
柔道整復師は国家資格。
ですが、柔道整復師が独立して開業している接骨院や整骨院は、現在巷に溢れています。
すでに飽和状態です。
大手の整骨院がチェーン化し、大小さまざまな接骨院が入り乱れ、今から個人の柔道整復師が新たに同じように開業しても、以前のようにお客様を集めるのが大変なのが現実。
また、そもそも柔道整復師は、柔道整復師法やはり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師に関する法律によって、チラシや看板等で広告できる内容に制限があり、他の美容系サロンやリラクゼーションサロンと同じような広告宣伝はできません。
これもこれから新規で開業する場合には、大きなデメリットになります。
そんなことしなくても、経営が成り立つならいいのですが。
大手や個人の整骨院の競争が激化し、これまでのような健康保険の範囲での施術だけでは、経営が成り立ちにくい現状がある中では、
これまでの接骨院のような開業スタイルから脱却し、保険適用外の施術を行うサロンやサービスを提供できるビジネスへ転換できるかどうか・・
これが柔道整復師がこれから開業するときの、1つの選択肢になっていくはずです。
柔道整復師が保険適用外のサロンを独立開業する6つのポント
柔道整復師が、その経験を生かしつつ、他の知識やスキルも使いながら、保険適用外のサービスを提供するリラクゼーションサロンや整体サロンなどを開業するのは自由です。
ただ、保険適用範囲の施術を中心にやってきた柔道整復師の人は、その経験があるがゆえに、その意識が抜けきらず、それが開業を難しくする場合もあるはず。
新たにリラクゼーションサロンや整体サロンを開業するなら、これまでの意識を大きく変え、戦略をよく練った上で独立開業に踏み出しましょう。
以下に、「柔道整復師として保険適用外のサロンを独立開業する6つのポント」をまとめました。
①柔道整復師の意識改革
国家資格を保持する柔道整復師として、整骨院を開業して保険適用範囲の施術を行うことと、保険適用外サービスを提供するリラクゼーションサロンや整体サロンを開業するのは、全く別ものです。
意識を大きく変える必要があります。
国家資格の柔道整復師は、保険適用範囲として、柔道整復師しかできない施術がありますが、逆に、それに縛られてしまう不自由さもあります。
一方、保険適用範囲外のサービスを提供するリラクゼーションサロンや整体サロンは、国家資格は必要ないかわりに、柔道整復師のように保証された施術もありません。
そして、国家資格の柔道整復師のような縛りは、ありません。
ある意味自由です。
どちらがいいとか悪いとかの問題ではなく、独立開業するには、全く別の考え方と戦略が必要になるということです。
リラクゼーションサロンや整体サロンなどの保険適用範囲外のサービスの世界で独立開業するには、意識を変えましょう。
②たくさんある同業との圧倒的な差別化
柔道整復師として、接骨院や整骨院を開業する場合でも、今は飽和状態で競争は激化しています。
でも、リラクゼーションサロンや整体サロンを開業する場合でも、ある意味もっとたくさんの競合が存在しています。
どちらもたくさんの同業がいて、競合が多いのは同じです。
その中で独立開業するということは何が必要なのか?
それは圧倒的な差別化や特徴化です。
保険適用外しないリラクゼーションサロンや整体サロンを開業を目指すなら、ここをクリアする必要があります。
具体的には、自分の強みを見出して、どうやったら差別化できるのか?
ここの戦略を練る必要があります。
言うほど簡単なことではありません。
ただ言えることは、国家資格として制約があるよりも、もっと自由な形のサービスを提供できるということです。
そこは無限の可能性があります。
やり方次第だということです。
自由な発想でサービスを考えて、差別化を図りましょう。
③あなたの強みが生かせるターゲット
柔道整復師として保険適用範囲で施術を行う場合はお客様を選べません。
子供から大人、男性、女性、子供まで、その範囲に該当するなら、誰もがクライアントになります。
ある意味誰もがお客様であり、クライアントです。
一方、リラクゼーションサロンや整体サロンの場合は、それではうまくいきません。
明確なターゲットが必要です。
困っている人なら誰でも来てください・・ではなく、
例えば、私の強みが生きる施術サービスは、四十肩に真剣に悩んでいる40代以上の男性ビジネスマンだ!
こんな風に明確なターゲットを決めて開業しないと、特徴が出せないので差別化できず、開業しても人が集まりません。
あなたの強みが生かせる明確なターゲットを見つけましょう。
④わざわざ通いたくなる価値ある商品づくり
柔道整復師として保険適用で施術する内容は決まっています。
施術スキルに優劣はあっても、メニューそのものに違いはありません。
でも、リラクゼーションサロンや整体サロンでは、それでは通用しません。
人を集客するためには、わざわざ通いたくなる価値ある商品が必要になります。
例えば単に、整体コース 6000円、骨盤矯正7000円・・のような、どの大手チェーンでもあるようなメニューでは、他との違いも出ず、価値も感じられないので、あなたのサロンを選ぶ理由が見つかりません。
つまり集客できません。
さらに、料金設定も上げられません。
なので、できるだけ、オリジナリティーをだし、他の手技を組み合わせたりしながら、わざわざ通いたくなる商品をつくることが必要です。
⑤具体的にクライアントを集める方法
柔道整復師として整骨院や接骨院を独立開業する場合の広告は大きく制限があります。
基本チラシや看板を使って、自由に宣伝、広告できません。
一方、リラクゼーションサロンや整体サロンでは、国家資格のような制約はありません。
ただその代わり、何もしなければ、お客様はあつまりません。
つまり、積極的に集客する行動を起こさなければ、やっていけないワケです。
そのためには、自分に合った集客する仕組みを見つけることが大切。
正しい集客ツールを正しく使い、定期的に発信することが必要です。
⑥リピート顧客がたまっていく仕組み
最後は、リピートの仕組みをつくっておくことです。
柔道整復師として、整骨院や接骨院を開業する場合も同じかもしれませんが、リラクゼーションサロンや整体サロンを開業する場合は、より積極的にリピート顧客を増やす努力が必要になります。
そしていずれは、リピート顧客だけでまわっていく経営を目指していかなければ、継続的で安定した経営は見込めません。
リピート顧客が増えていくことで、新規集客の負担がへり、売上が安定します。
ただし、リピート顧客を増やすためには、努力だけでは限界があります。
具体的なターゲットの設定から、商品づくり、料金体系、提案方法、ツールの活用などなど、リピート顧客が増えていく仕組みを作っておく必要があります。
リラクゼーションサロンや整体サロンを開業する場合は、リピート顧客を重視する発想を持ちましょう。
まとめ
今日は「柔道整復師として保険適用外のサロンとして独立開業する6つのポイント」でした。
残念ながら今は、柔道整復師だけでなく、鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師などの国家資格があったとしても、それだけで開業が成功する保証はありません。
とくに、保険適用外のサービスを提供するリラクゼーションサロンや整体サロンを開業する場合は、競合がもっと増えて、その中で成功させないといけなくなります。
その場合に大切になるのが、今日書いた6つのポイントです。
例え競合がたくさんいても、自由な発想で、丁寧に困ってる人のニーズをつかみ、自分の強みを生かし、価値ある商品をつくり、差別化して特徴を出せば、チャンスは必ずあります。
良ければ参考にどうぞ^^
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